Summary
生後数か月はかなりしんどいが、耐えるしかない。その先に赤ちゃんが規則正しさを身に着けられるかが勝負。授乳はその規則正しさを身に着けさせる大きなファクターのうちの一つ
Discussion
授乳のスケジュールと夜の寝かしつけは密接に関係しています。授乳のスケジュールについての考え方を理解することが寝かしつけ成功への第一歩となるでしょう。以下の3点を頭に入れてスケジュールを立てていきましょう。
- 1日の総量で考える
- 授乳間隔はなるべく空ける
- Demand Feedは避ける
1日の総量で考える
退院後すぐの赤ちゃんは、まず飲めるミルクの量が少ないです。そのため、飲み貯めすることが出来ず、少量を複数回与えるという事になります。ミルクは母乳に比べて消化が悪いため、インターバルを空けるべきであると言う意見もあります。これは人によって言うことが違うため何とも言えませんが、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」P19には1日に飲む総量が規定に納まっていれば問題ないとのことなので、この一番緩いガイドラインに従うと良いでしょう。
1日の規定量については、授乳(授乳量1回の量編)を参照ください。
授乳間隔はなるべく空ける
ガイドラインに従う事を前提とすると、総量をキープ出来て一度に飲んでくれるのであれば、授乳間隔は空けても良いという事になります。親の視点からは間隔を出来るだけ空ける、という事が目標になります。ある程度ミルクを飲む量が多くならないと難しいのですが、様子を見ながら「今度は3時間30分空けてみよう」などというチャレンジをしていく事になります。
最も多くの家庭が悩んでいることのうちの一つが、夜中の授乳でしょう。夜に赤ちゃんがまとまって寝てくれないと、親が疲弊していきます。そのため、親側からすると、赤ちゃんが纏まって4時間、5時間、と寝てくれるのがすごく助かる訳です。毎晩、夜寝る前に「頼む、今日こそ4時間、お願いします!」と神様にお願いするわけです。3時間以内に起こされて「やっぱそうだよね」という毎日を繰り返しながら、4時間、5時間と寝てくれるようになる日を夢見て毎日を生きていく、というのが生後数か月の親です。
そのため、赤ちゃんに授乳間隔を空けることを覚えてもらうというのが非常に重要になってきます。この感覚を覚えてもらうわない限りは、いつまでたっても夜中の授乳作業が無くならないからです。
Demand Feedは避ける
夜に関しては赤ちゃんが起きてくるまで待つ、泣き出すまで授乳を待つ、という事が必要です。また、泣き出しても、それがミルクを欲しているからか、別の要因かを見極める必要があります。おむつを変えてほしいのにミルクをあげてしまうと、授乳間隔が狂うからです。
赤ちゃんは哺乳瓶を口に入れると、舌でホールドしてミルクを飲みます。哺乳反射と言うのですが、赤ちゃんの口に乳首を入れると、咥えてミルクを飲み始めます。お腹が空いていたのかなと思うのですが、これはお腹がいっぱいでも反射的に吸っています。この反射のおかげでミルクが飲める訳ですが、一方で必要の有無にかかわらず吸ってしまうため、親側が赤ちゃんが空腹かどうかを判断しにくいです(飲む量によってある程度判別できるのですが)。
泣き声で赤ちゃんが何を要求しているかが分かるという人も結構います。つまり、泣き声で判断して、お腹が空いている時のみミルクをあげるという事です。これがもし出来るのであれば、授乳の癖をつけるのはやりやすいんじゃないかと思います。
分からない場合も、泣いているときに安易にはミルクをあげない方が良いでしょう。ミルクをあげるとひとまず泣き止むので手っ取り早いあやし方ですが、授乳間隔があまり空いておらず、抱っこして泣き止む場合は、授乳をしないことをお勧めします。そうしないと、赤ちゃんはいつまでたってもちょこちょことミルクを飲むことになり、一度に飲んでくれるようにならないからです。一度にある程度の量を飲んでくれるようにならないと、1時間おきの授乳などとなり、スケジュールは崩壊します。英語ではDemand Feedというようですが、やってしまうと地獄を見ます。泣いていると可哀そうだと思いがちですが、心を鬼にしてある程度スケジュール感を持って授乳する方が良いでしょう。
授乳については「欲しがるタイミングで飲めるだけあげる」というのが良いとされていまして、これに反対するつもりはないです。問題は、本当に欲しがっているかという事です。本当に欲しがっているときに授乳して、そうでもない時には飲ませない、という事をするのですが、この判断が難しいため、授乳間隔をスケジュール化してしまおうというメソッドが出てくるのではないでしょうか。このスケジュール化については別途、寝かしつけの方で考察していきたいと考えています。
※スケジュールとは少し話がそれますが、夫側が纏まった育休を取得できて、子どもが一人の場合は、ターンオーバー制を取ることが出来ます。そうすると親としては二日に一度、ぐっすりと寝られる日を作れます。
My Experience
初めの一か月くらいはかなり苦労しました。ミルクを飲ませないといけないのですが、まぁこちらの思い通りには飲んでくれません。飲まない場合に諦めればよいかというと、そうではありません。ある程度満腹にしておかないと、間隔を開けずに騒ぎ出します。例えば60mlが満腹だと思われる時に30mlしか飲まず、赤ちゃんがミルクを拒否したとします。次の予定が3時間後の授乳だとしても、1-2時間後には泣き出します。このように、授乳の時間が日によってずれていきます。無理やり授乳しても飲みませんし吐きますので、結局は彼らのタイミングに付き合うことになります。一昨日は1時と4時と7時に授乳、昨日は2時と5時と8時に授乳、今日は1時と3時と6時に授乳、などと日々授乳時間が異なっていきます。そのため、携帯電話の目覚ましを夜11時ごろから30分毎に8時まで全てテンプレートとして準備して、日々3時間おきにスイッチをオンオフしてしました。
この3時間が伸びだしたのが一か月を過ぎてからで、4時間、5時間と伸びていくごと我々が楽になりました。二ヶ月半くらいで夜じゅう寝てくれる日がポツポツと出始め、三か月くらいで大体は夜じゅう寝てくれるようになりました。起きたとしても夜に一度です。
授乳をスケジュール化するという事に関しても、個人的な意見を書いておきたいと思います。私は部分的には賛成です。別途記事にしたいと思いますが、スケジュール化することにより親側の生活が安定します。私は子どもために何でもやってあげたいと思いますが、一方で親の生活を成り立たせるというのも重要だと考えています。赤ちゃんの面倒だけを見て生活できるのであれば(例えば国が子どもが成人するまでの給与をすべて保障してくれる)赤ちゃんの事だけを100%考えて生活できると思いますが、それはディストピアでしょう。両立というのが一つのキーポイントになっていく以上、スケジュール化することのメリットはかなり大きいです。完全に賛成というわけではないのが、スケジュールはガチガチに組みすぎると柔軟性が無くなり、変更が利かなくなります。そのため、1日のスケジュールを完全に決めてしまうような運用には賛成できない、という事になります。
Lessons Learn
赤ちゃんにスケジュールを定着させましょう
Next Action
寝かしつけ編に移動して、このスケジュールの考え方を元に寝かしつけを考えていきましょう
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