Summary
赤ちゃんの体重が増加する目安を把握することにより、授乳量が適切かどうかを確認することが出来ます。増加量は1日単位ではなく、1週間単位くらいでモニターしましょう
Discussion
赤ちゃんが十分なミルクを飲んでいると、体重が増加していきます。授乳量と体重の増加には相関関係があります。厚生労働省は過去データの統計結果を身体発育曲線というグラフにまとめており、この曲線内に3%以上97%以下の赤ちゃんが含まれるとしています。
身体発育曲線
体重の増加については、平成22年(2010年)「乳幼児身体発育調査」に各月齢毎の体重が載っています。
月齢 | 平均体重(男)kg | 平均体重(女)kg |
---|---|---|
出生時 | 3.00 | 2.94 |
30日 | 4.13 | 3.89 |
1-2 | 4.79 | 4.47 |
2-3 | 5.84 | 5.42 |
3-4 | 6.63 | 6.15 |
4-5 | 7.22 | 6.71 |
5-6 | 7.66 | 7.14 |
上記は平均なので、実際には母子手帳に載っているような身体発育曲線の上限・下限の範囲内に収まっていれば正常である、という考え方になります。厚生労働省の資料もありますが、若干見にくいです。和光堂(はいはい)のページの方がわかりやすいです。
https://www.wakodo.co.jp/ikuji/cmn/pdf/shintai_nyuji.pdf上記のグラフを数字に表すと以下になります。
月齢 | 3%男子 | 50%男子 | 97%男子 | 3%女子 | 50%女子 | 97%女子 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
出生時 | 2.10 | 3.00 | 3.76 | 2.13 | 2.94 | 3.67 | ||
30日 | 3.00 | 4.13 | 5.17 | 2.90 | 3.89 | 4.84 | ||
1-2 | 3.53 | 4.79 | 5.96 | 3.39 | 4.47 | 5.54 | ||
2-3 | 4.41 | 5.84 | 7.18 | 4.19 | 5.42 | 6.67 | ||
3-4 | 5.12 | 6.63 | 8.07 | 4.84 | 6.15 | 7.53 | ||
4-5 | 5.67 | 7.22 | 8.72 | 5.35 | 6.71 | 8.18 | ||
5-6 | 6.10 | 7.66 | 9.20 | 5.74 | 7.14 | 8.67 |
1日の体重増加量
しかし、これは一か月おきの体重なので、もう少し細かい単位で指標が欲しいところです。日々の増加についてはその日の授乳量、測る時間帯、うんちの有無などで変わってきますのでそこまで気にする必要は無いと思いますが、せめて1週間ごとくらいでは確認していきたいところだと思います。
これについては国立保健医療科学院の「乳幼児身体発育 評価マニュアル」表4-1 期待される体重増加について指標が載っています。
期間 | 増加量 |
---|---|
0-3か月 | 25-30g/日 |
3-6か月 | 15-20g/日 |
6-12か月 | 10-15g/日 |
この指標が一つの目安として使えるでしょう。ちなみにこのブログのターゲットから外れますが、母乳の場合は別の指標があるようです。(表4-2)
認証機関 | 増加量 |
---|---|
WHO/UNICEF | 生後6か月までは1週間に100-200g |
国際ラクテーション・コンサルタント協会 | 生後3か月までは1日20-35g |
ラ・レーチェ・リーグ・インターナショナル | 生後3-4か月までは1日平均24g (16-20gでも許容できるケースもある) |
あくまで指標なので、増えなさすぎ、増えすぎといったこともあります。その場合も赤ちゃんの個性である場合も多いので、あまり過度に不安がらない方が良いでしょう。不安がある場合は、出産した医院や、かかりつけの小児科医に相談しましょう。
体重はあくまで成長の一つのバロメーターなので、曲線の中に入っていると問題ない、というものでもありませんが、安心するという意味や、成長を喜ぶという意味において赤ちゃん用の体重計が自宅にあると良いでしょう。あくまで参考値を計測するためのものなので、そこまで高いものは必要ないです。
また、体重の増加を記録するアプリを使うと、身体発育曲線の中に納まっているかどうかを一目瞭然で確認することが出来ます。アプリについては別途記事にしたいと思います。
My Experience
双子の姉の方のミルクの飲みが悪かったので、体重計を買って、体重の増加を監視することにしました。幸い一か月くらいでミルクをよく飲むようになり、体重の増加も安定しました。体重計で毎日の増加量を見ることが安心につながりました。我が家では夜に沐浴をしていますが、沐浴→体重計量→ミルク→寝かしつけ、というルーティーンを組んでいますので、計り忘れが殆どありません。
毎日体重を計ると、特にうんちが出ているかどうかで、とんでもなくぶれたりします。1日に100gくらい増えたりするときもあるので、日の増加量を妄信しすぎないようにしています。赤ちゃんの体調が悪くなるまでは、参考値として捉え、静観するような形で問題ないと考えています。
赤ちゃんの健康をモニターする以外にも、日々増えていく体重を眺めているのは楽しいです。是非アプリで日々の体重を記録して、赤ちゃんの成長を楽しんでください。
Lessons Learn
1日単位で一喜一憂することはないが、1週間・2週間単位くらいで身体発達曲線の範囲内か、体重の増加が平均値と近いか、確認してみましょう。
Next Action
体重計を買いましょう
アプリの使い方を覚えましょう
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