Summary
使わない方が無難だが……
Discussion
自動調乳機というものがあります。Baby Breeza Formula Pro Advancedという製品名です。海外製なのですが、これは粉ミルクと水を機械にセットしてボタンを押すと、ミルクを自動で作ってくれるという優れモノです。ミルク作りを一度でもしたことがある人であれば垂涎の商品だと言えるでしょう。日本でも買って使っている人がいるみたいで、検索すると色々と体験談が出てきます。
調乳温度
しかしながら、色々と調べてみると引っかかる点が出てきます。ミルクを作る際に約40度で粉ミルクを溶かして液体にする仕様のようです。日本ではミルクを作るときはガイドラインで70度となっていますので、それよりはるかに低温で粉ミルクを溶かすことになります。イコール、菌が完全には殺菌できていない状態のミルクが出来上がるという事です。
この製品のHPには70度のお湯でミルクを作らないことについてQAがあり、USではお湯でミルクを作ることが必要とされていないという事のようです。BADの方が多いのが何とも言えないところですが、メーカーとしての公式見解としては以下のようです。
実際には海外で売られているため、海外の基準はクリアしているのでしょうが、WHOや日本の安全性の基準は満たしていないという事を、どう評価するかという事だと思います(厚生労働省の「乳児用調製粉乳の安全な調乳、 保存及び取扱いに関するガイドライン」)。サカザキ菌の死亡事例はかなり少ないので(しかも低体重の赤ちゃんのみ)まぁ使っても大丈夫だと思うのか、いやいや過去にそういった事例があるのであれば使用は控えましょう、と思うのかは人それぞれでしょう(サカザキ菌についての詳しい解説はこちら)。
Baby Breeza Formula Pro Advanced以外の調乳機
調べてみると、調乳機はBaby Breeza Formula Pro Advancedだけではないようです。中には70度のお湯で作ってくれる調乳機もあるみたいなので、サカザキ菌の事を考慮するのであれば、こちらを使うべきでしょう。ただし、日本での使用事例はほとんど出てきませんでした。
比較ページ(例)
製品その1(BabyEXO Formula Dispenser Machine)
製品その2(Smart Formula Mixer)
My Case
Baby Breeza Formula Pro Advancedについてはメンテナンスに結構手間がかかるという理由から使用を諦めました。4回の調乳ごとに掃除などが必要とのことで、双子である我が家は2回ごとに掃除、というのは現実的ではありませんでした。サカザキ菌の事も気になりました。
その他のメーカーまでは事前に調査できておらず、70度でミルクを作ってくれる製品を一番しんどい時期に見つけられていたら、買っていた可能性は結構高いです。formula makerとかで検索していればHITしたはずなので、そこまで頭が回らなかったのは、それだけ追いつめられていたという事でしょうか。
最後に蛇足かもしれませんが、この辺りの事を色々と検索してみて思ったのは、日本のメーカーが何故このような商品を製造販売していないのか、という事です。めちゃくちゃ助かると思いますし、技術的に難しいものでもないと思うのですが。ペイ出来ないのか、衛生面の担保が難しいのか、謎です。(クラウドファンディングとかすれば、以外にお金が集まるんじゃないかと思ったりしますが)
Lessons Learn
Baby Breeza Formula Pro Advanceを使う際は自己判断で。
Next Action
海外製品に忌憚なければ、導入してみましょう。
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